SNS

今、なぜ接骨院がSNSをやるべきなのか?|時代背景と目的整理

結論:SNSは「比較で負けないための必須インフラ」

地域で選ばれる接骨院は、比較の瞬間に強い要素(人柄・安心感・料金の明確さ・実績の伝え方)を揃えています。いま患者さんの情報収集は検索だけでなくSNSを横断するのが当たり前。SNSは集客の決め手というより“比較で置いていかれないための必須インフラ”です。
日本のソーシャルメディア利用は2025年時点で人口の約79%
(約9,700万ID)に達し、接点を持たないこと自体が機会損失になっています。 DataReportal – Global Digital Insights

 

 

時代背景:患者行動は“検索×SNS”のハイブリッド

→ 患者は「Googleで候補を出す→SNSで雰囲気確認→再び地図やHPで比較→予約」という“往復”をするため、SNSが空白だと比較負けしやすくなります。

 

 

まず整理:SNSで何を達成したいのか(目的→指標)

目的は5つに絞ると運用がブレません。

  1. 認知:院名・理念・得意領域を知ってもらう
     KPI例:リーチ、フォロワー純増、保存数
  2. 比較の勝ち筋提示:人柄・安全性・価格の明確さ
     KPI例:プロフィールリンクCTR、DM相談数
  3. 予約誘導:LP/予約導線へスムーズに送客
     KPI例:リンククリック→予約CVR(UTMで計測)
  4. リピート促進:セルフケア・通院目安の教育
     KPI例:既存患者の再来率、LINE公式の開封/クリック
  5. 採用ブランディング:働く雰囲気・学習環境を可視化
     KPI例:採用LPクリック、応募数/面談率

まずは「3か月でプロフィールリンクCTRを2→4%」「予約CVRを5→8%」など、小さな改善KPIを設定しましょう。

 

 

どのSNSを選ぶ?(役割分担の早見)

  • Instagram:院の空気感、症状別ミニ講座、スタッフ紹介。ハイライトで「価格/アクセス/予約」を固定。
  • TikTok:短尺の注意喚起・セルフケアの“1ポイント”。若年層や親世代への間口。
  • YouTube(ショート含む):検索耐性が高い“長めの解説”。来院前学習や採用にも有効。
  • X:お知らせ・混雑情報・メディア露出の速報。
  • LINE公式:既存患者へのリマインド導線(回復の目安、次回来院の目安、予約URL)。

 

 

コンテンツ設計:比較で勝つ“4本柱”

  1. 初回不安の解消:初診の流れ、服装、時間、会計、保険と自費の線引き
  2. 得意領域の明確化:例)スポーツ障害、産後ケア、デスクワーカーの肩・腰
  3. 安全性と信頼:資格・研修・衛生対策・院内設備・連携先
  4. セルフケアと生活アドバイス:季節/競技/年代別の“やりがちNG→代替策”
     ※効果の断定表現は避け、プロセス重視。「こうすれば必ず治る」等は不可。

ショート動画30秒テンプレ

  • フック(3秒):やりがちなNGを一言で
  • 理由(10秒):簡潔な体の仕組み
  • 代替(10秒):今すぐできる1つ
  • CTA(7秒):詳しくはプロフィール→「初めての方へ」へ

 

 

予約に繋げる導線:SNS → HP/LP の一方通行を作る

  • プロフィールにリンクまとめ(HPトップ/症状別LP/料金/アクセス/予約)
  • 全投稿の固定コメントに「詳しくはプロフィールへ」
  • 予約ページはスマホ最適LCP2.5秒以内(画像のWebP化、不要スクリプト削除)
  • UTMで流入元を可視化(utm_source=instagram 等)

 

LLMOの観点:生成AI時代に“正しく言及される院”に

ChatGPT等のAI回答は一貫した一次情報と**外部の言及(サイテーション)**を重視します。

  • NAP(院名・住所・電話)完全一致:HP・Googleマップ・SNSの表記統一
  • FAQの充実:保険適用範囲、受診目安、通院頻度の考え方
  • プロフィールの「肩書き・資格」を正確に
  • 地域×得意領域(例:○○市×スポーツ障害)を自然に記述
    これらはAI最適化(LLMO)とSEO/MEOの土台を共通で強化します。

 

 

法規・表現チェック:SNSでも“広告”になり得ます

  • 医療広告ガイドラインは媒体を問わず、誘引性×特定性が揃えば広告として扱われ、データ根拠の不明確な効果主張は虚偽広告の扱いになり得ます。SNSも対象になり得る点に注意。 厚生労働省
  • SNSの体験談・感想:第三者の投稿でも、院が依頼・選別・強調するなど誘引性があれば規制対象になり得ます。 厚生労働省
  • あはき・柔整の広告ガイドライン法で広告可能な事項以外は広告不可。SNS発信でも適用を意識し、過度な比較優良・誇大・未承認の効能表現は避け、価格・施術時間・予約可否など事実情報の整備を。 岐阜市厚生労働省

実務ポイント

  • Before/Afterの断定回避(写真は雰囲気に留める、個人差の明記)
  • 「改善を保証」等の絶対表現NG
  • 自費と保険の線引きを明確に(詳細はHPのFAQへ)

週3投稿の運用モデル(90分×月2回の撮影で回す)

  • 毎週の型
    • ①症状別“やりがちNG→代替策”
    • ②初診不安の解消(服装・時間・支払い・駐車場)
    • ③院内・人柄(スタッフの学び、地域活動、清掃のこだわり)
  • バッチ運用:月2回×90分で18本撮影(6本/回×3週分)。編集はテンプレ化。
  • キャプション:①一文結論→②3つの要点→③「詳しくはプロフィール→予約」
  • ハイライト:価格、アクセス、予約、初めての方へ、得意領域

SNS×MEO×HP/LP:役割の分担で“比較”に勝つ

  • SNS:空気感・信頼・プロセスを“日々”更新
  • MEO(Googleマップ):写真・商品(メニュー)・投稿を定期更新、口コミは質と返信
  • HP:一次情報の土台(理念・料金・FAQ・予約)
  • LP:症状/目的別に1テーマ集中で背中を押す

はじめの3か月・達成基準(目安)

  • 投稿頻度:週3本(うち動画2本)
  • プロフィールCTR:2→4%
  • 予約CVR:5→8%(LP改善+速度最適化)
  • 既存患者LINE登録:来院者の30%
  • FAQ10本追加(HP)/ハイライト5枠整備(Instagram)

まとめ

  • いまSNSをやる理由:患者行動が“検索×SNS”の往復になり、SNS空白=比較で劣後につながるから。
  • やること:目的を5つに絞り、**導線(SNS→LP/予約)一次情報(HP/FAQ)**をそろえ、法規に適合した表現で継続発信。
  • 勝ち方:派手さより一貫性・安心・速い予約導線。そしてLLMOでAIにも正しく伝わる設計に。

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